ALEとSpace BD、「EDTを利用したデブリ化防止装置」の販売代理店契約を見据えた基本合意書を締結 サステナブルな宇宙環境を目指して開発した装置、社会実装への第一歩

2020.12.07 (Mon)

「科学を社会につなぎ 宇宙を文化圏にする」をミッションとして掲げる株式会社ALE(東京都港区、代表取締役社長/CEO:岡島礼奈、以下ALE)は、宇宙産業における総合的なサービスを展開するSpace BD株式会社(東京都中央区日本橋室町、代表取締役社長:永崎将利、以下Space BD)と「EDT(導電性テザー)を利用したデブリ化防止装置」の全世界を対象とする販売代理店契約締結に向けた基本合意書(LOI)を2020年8月26日付で締結いたしました。

■ 「EDTを利用したデブリ化防止装置」について
本装置は宇宙デブリ対策を目的としています。本装置は打ち上げ前の人工衛星に予め搭載され、人工衛星のミッション終了後に長い紐(EDT)を宇宙空間で展開します。地球磁場や大気抵抗を使って軌道高度をより短期間で降下させ、人工衛星を地球大気に再突入・焼却廃棄させることができます。カーボンナノチューブ電子源とEDTを用いた世界初のPMD(※)装置であり、ALEがJAXA共創型研究開発プログラム(J-SPARC)のもと開発しています。

小型人工衛星技術の研究開発.pngのサムネイル画像
「EDTを利用したデブリ化防止装置」概念図

昨今の活発な宇宙開発により宇宙空間での飛行物体が増えると、近い将来これらの物体同士が衝突することで宇宙デブリが自己増殖・大量発生すると言われています。これにより、既存の人工衛星が破壊されるリスクが増加するだけでなく、今後予定される人工衛星の打上げや社会基盤となりつつある人工衛星データ利用にも悪影響が出ることが懸念されています。

また、近年宇宙デブリ低減に向けた国際基準の厳格化に向けた議論が加速し、これを受けて今後打上・軌道投入される人工物にはデブリ化しないための措置を講じることが求められる可能性が高く、それらの市場および業界の動向から、本装置への期待も高まっています。

※PMD(Post Mission Disposal)…人工衛星のミッション終了後に速やかに軌道離脱させる方法

■ 開発及び契約締結の背景
ALEは「宇宙を、好奇心に動かされた人類の、進化の舞台にする」をビジョンに掲げており、地球外へ活動圏を拡大していくであろう人類の持続的発展に貢献することを目指しています。
このビジョンの実現に向けて、人工流れ星をはじめとした人々の好奇心を育む世界初の“宇宙エンターテインメント”、気候変動の解明に貢献する“中層大気データの蓄積と活用”、そしてサステナブルな宇宙環境づくりに寄与する本装置の開発を行っております。

Space BDは「日本発で世界を代表する産業と会社をつくる」ことを目標に掲げ、宇宙の産業化を促進していくためのサービスを展開しています。衛星打上げサービス、国際宇宙ステーション(ISS)日本実験棟「きぼう」を活用した宇宙空間での実験サービス等により、宇宙へのアクセスのハードルを下げ、宇宙産業の裾野を広げる一方、宇宙を持続的に発展させていくために、宇宙デブリ対策への取り組みを進めています。
Space BDの持つ、国内外の宇宙の利活用を検討する企業等との強いネットワークと協働経験を活かし、ALEのより広くスピーディな本装置の市場への提供に貢献していきます。

本業務提携を通じて開発と市場への普及活動を適切かつ効果的に行うことで、両社でサステナブルな宇宙環境づくりを目指してまいります。

■会社概要
社  名 : 株式会社ALE(エール)
本社住所 : 東京都港区芝大門2-11-8 住友不動産芝大門二丁目ビル2階
代 表 者 : 代表取締役社長/CEO 岡島礼奈
設  立 : 2011年9月1日
事業内容 : 宇宙エンターテインメント事業「Sky Canvas」、データサービス事業、小型人工衛星技術の研究開発
U R L : https://star-ale.com/

社  名 : Space BD株式会社
本社住所 : 東京都中央区日本橋室町一丁目5番3号 福島ビル7階
代 表 者 : 代表取締役社長 永崎将利
設  立 : 2017年9月1日
事業内容 : 宇宙における各種サービス事業・教育事業
U R L : https://space-bd.com/
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