人工衛星2号機が完成 〜人工流れ星実現へ前進、2020年の人工流れ星実証および事業化を目指す〜

2019.10.04 (Fri)

「科学を社会につなぎ 宇宙を文化圏にする」をミッションに掲げる株式会社ALE(東京都港区、代表取締役社長/CEO:岡島礼奈、以下ALE)は、人工流れ星の実現に挑戦する人工衛星2号機(以下、2号機)が完成したことをお知らせいたします。来春以降に海外で打上げ予定です。ALEは2号機を利用し、2020年内の人工流れ星実証および事業化を目指します。

■ 2号機の特徴(初号機との主な差異)
◇投入される軌道
初号機…高度500km付近
2号機…高度400km付近

◇軌道コントロール装置
初号機…DOMR:De-Orbit Mechanism *1
2号機…スラスター

◇搭載した流星源の色数
初号機…4色(ホワイト、グリーン、ピンク、オレンジ)
2号機…5色(上記+ブルー)

※75kg、60cm60cm80cm程度

2号機には軌道コントロール装置としてスラスターが搭載されています。ノズルからガスを放出することで、衛星高度を上下させることができます。それにより人工流れ星が発生する場所・日時を目標通りにコントロールすることが可能です。
2号機には、人工衛星初号機(以下、初号機)に搭載されていたホワイト、グリーン、ピンク、オレンジにブルーを加えた5色の流星源(人工流れ星の素)が400粒搭載されています。

同じく人工流れ星実現のために2019年1月18日に打ち上げられた初号機は、打上げ当初予定していた軌道降下のスケジュールを変更し(*2)、2号機に反映するためのデータ集積や技術検証を行っています。これは、2号機の打上げから運用開始までの期間を最短化することが目的です。

■代表取締役社長/ CEO 岡島礼奈コメント
「いつも応援してくださる皆様、開発に関わってくださった全ての皆様に、心より感謝しております。2号機が無事完成し、早くロケットで打ち上げ、流れ星を皆様に届けたいと、胸が高鳴ります。
2号機の開発をより確実なものとするため、先日打ち上げた初号機の降下開始時期を遅らせ、宇宙空間での試験を入念に行い、2号機の開発にフィードバックいたしました。2020年の人工流れ星実証に向け、いかなる状況においても、常にベストな方法を模索し、今後も挑戦を続けて参ります。
私たちALEは、人工流れ星用衛星3号機や、人工流れ星に続く次世代エンターテイメントの開発も進めております。今後ともALEの活動にご注目ください。」

*1 DOMR:De-Orbit Mechanismは株式会社 中島田鉄工所(福岡県八女郡)の商標です。

*2 初号機は1月に高度500kmの軌道に投入され、3月頃までに実際に人工流れ星の実証を行う高度である400km以下へ降下を開始する予定でした。打上げ後の初期試験が想定よりも長引いたため、また、ロケット打上げ延期に伴い2号機に反映するためのデータ集積や技術検証を優先することにしたため、降下開始時期を遅らせました。

* 人工衛星初号機に関するプレスリリース
http://star-ale.com/news/2018/12/13/000061.html
http://star-ale.com/news/2019/01/18/000062.html

* 世界初の人工衛星による人工流れ星プロジェクトに関するプレスリリース
http://star-ale.com/news/2019/08/08/000068.html

【株式会社ALEについて】
ALEのミッションは、「科学を社会につなぎ 宇宙を文化圏にする」というものです。ALEは私たち人類の持つ無限の好奇心を、技術によって実現していくことを通じて科学および宇宙事業を発展させ、人類の生活をより豊かにすることをビジョンとしています。

社  名 : 株式会社ALE(エール)
本社住所 : 東京都港区芝大門2-11-8 住友不動産芝大門二丁目ビル2階代 表 者 : 代表取締役/CEO 岡島礼奈設  立 : 2011年9月1日事業内容 : 宇宙エンターテインメント事業「Sky Canvas」、高層大気・大気圏再突入データ解析、小型人工衛星技術の研究開発

■事業内容
◇Sky Canvas
「Sky Canvas」とは、空をキャンバスに見立てて彩る宇宙エンターテインメント事業です。まずは世界初となる人工流れ星の2020年内実現を目指して事業を進めています。また、人工流れ星に続く次世代エンターテインメントの開発も行っております。宇宙エンターテインメント事業を通じて宇宙や科学の楽しさを伝えることで、宇宙・科学分野に注目が集まる事を目指しています。
* 「Sky Canvas」はALEの登録商標です

◇高層大気・大気圏再突入データ解析
人工流れ星の観測により高層大気や大気圏再突入データが得られます。このデータは、気象と密接に関係し、中間圏を通過する多くの人工物にも影響することから、気象分野や宇宙産業の発展に有用であると予測されます。科学者や研究機関と協力し、気象予測・環境変動予測の精度向上、宇宙機の最適・安全設計等に貢献していきます。

◇ 小型人工衛星技術の研究開発
ALEは小型人工衛星技術の研究開発を行っています。現在、宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)と小型軽量な導電性テザー(EDT)を開発しています。本EDTは、日本国が重点施策に掲げるスペースデブリ対策の有効な手段の一つとして期待されています。今後打ち上げられる人工衛星やロケットの上段等に本EDTを予め搭載することで、ミッション終了後に軌道を下げ、地球大気に突入させる事が可能です。このようなミッション終了後の廃棄/PMD(Post Mission Disposal)は、新たなデブリ発生を抑止できます。

* EDTに関するALEのプレスリリース
http://star-ale.com/news/2019/02/28/000063.html

* EDT開発におけるALEとの提携(J-SPARC)に関するJAXAのプレスリリースhttp://aerospacebiz.jaxa.jp/topics/news/20190228_ale/

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