Technology

Technology 01

HOW MAN-MADE SHOOTING STARS ARE CREATED

人工流れ星とは?

発生原理

天然の流れ星は、宇宙空間に存在する塵が地球の大気圏へ高速で突入し、空力加熱という現象により発光します。ALEは、人工衛星から流れ星の素となる粒(流星源)を正確に放出し、大気圏へ突入させることで、この現象を再現します。

空力加熱:物質が気体中を超音速で飛行する際に、物質の先端部で空気が強く圧縮され、高温となる現象。

天然の流れ星との差異

ALEの流星源は、天然の流れ星の素となる物質よりも比較的大きく、ゆっくりと大気圏に突入するため、天然の流れ星に比べ長く発光します。

安全性と環境負荷

流星源の放出は、その経路上に他の宇宙機が存在しない事を確認してから行われます。さらに、その軌道は確実に大気圏にとつにゅうするように設計されるため、宇宙ゴミを発生させることはありません。
また大気突入の際、空気抵抗により高度約80km付近から急激に減速されるので、高速のまま地上に落ちることはありません。減速にともない、流星源は空力加熱現状によって高温となり、高度約60~80kmで消滅します。
地球には毎日数十トンという膨大な量の物質が宇宙から降り注いでいます。そして流星源の材料は、それらと同じ素材で作られており、環境への負荷はありません。人工流れ星の粒は地上で地上・宇宙双方の環境への影響がないことを確認した無害な物質で作られています。
以上のように、人工流れ星は地上と宇宙の双方に対して、安全と環境影響を配慮して実施されています。

Technology 02

OUR SATELITTE

世界初の人工流れ星衛星

ALEの人工流れ星衛星は東北大学と共同で開発されました。
人工衛星ALE-1、ALE-2は、姿勢と位置を計測するためのセンサーを複数搭載しており、3重冗長の自律判断ができる、極めて高い信頼性を有しています。
その冗長判断システムにより、人工流れ星を予定された場所に正確に発光させることが出来ると同時に、他の人工衛星との衝突や、宇宙デブリの発生を防ぐことが可能です。

またペイロード(ミッションシステム)である流星源放出機は、国産の高性能部品や精密加工技術によって実現しています。
放出速度は秒速最大400mと高速でかつその速度誤差は1%未満と、非常に高精度な放出が可能です。

JAXA Epsilonロケットに搭載されたALE-1
(2019年1月18日打上)
真空中での放出機の性能試験

Technology 03

OUR PLASMA & MATERIAL TECHNOLOGY

宇宙におけるプラズマ・材料技術

流星源は大気突入する際、高温のプラズマとなり発光した後、消滅します。

ALEではこの現象を模擬するためのアーク風洞と呼ばれる装置を自社で開発し、明るく様々な色に光る流星源の材料設計をしています。また同時に、大気突入によって生じる材料アブレーションのメカニズムを解明し、宇宙機に用いられる材料開発に役立てるための研究を進めています。

ALE内製の超小型アーク風洞
ホワイト
オレンジ
グリーン
ピンク
ブルー

Technology 04

OUR EFFORTS TO PREVENT SPACE DEBRIS

宇宙ゴミ拡散防止への取り組み

昨今の活発な宇宙開発により宇宙空間での飛行物体が増えると、近い将来これらの物体同士が衝突することで宇宙デブリが自己増殖すると言われています。
ALEは小型衛星PMD(運用終了後の軌道離脱)を目的とした導電性テザー(Electro Dynamic Tether、以下、EDT)を用いた装置をJAXA(宇宙航空研究開発機構)と共同で開発しています。

本装置を人工衛星に搭載することで、ミッション終了後に軌道を急速降下させ、人工衛星を地球大気に突入させることができます。その際、軌道降下に地球磁場を利用するため、例え衛星本体の電源系統が故障していても受動的な軌道降下が可能であり、衛星本体のデブリ化を防止できます。これから打ち上げられる小型人工衛星に予め本装置を搭載することで、宇宙空間に残存する運用終了後の衛星ないし故障した衛星の数を減らすことが出来ます。また、小型ロケットにも本EDT方式の装置を搭載することで、打ち上げ後の軌道上残存物を減らすことが出来ます。これらの事業開発の結果として、宇宙空間がより安全な経済活動の場となり、宇宙開発がよりサステイナブルになると期待されます。

EDTを用いたPMDデバイスの概念図

EPHEMERIS